2017年1月9日月曜日

「中国百科攻略ノート」 映画 「中国映画の黎明」

中国百科検定攻略への道 第4部 文化・芸術・風俗習慣 11 映画編

中国映画の黎明を追加しました。

 中国映画の始まりは上海だった。中国で映画が最初に上映されたのは1896年8月11日、上海徐園でのことだと言われているが、詳細は不詳又中国最初の映画撮影は戯曲だった。
 1905年夏に名優谭鑫培が黄忠を演じる京劇「定軍山」の1段を3日かけて北京の豊泰写真館の劉仲倫が撮った。


劇映画と教育映画
 1913年~1922年 徐々に外国資本による機材を借りての映画が作られ始めた。社会教育のために30本ほどの短編映画が作られたが、まだ萌芽期の様相であった。
 1921年に中国影戯研究社が前年に起こった殺人事件を最初の長編映画「閻瑞生」にしたが商務印書館影片部が代行撮影した。同年、上海影戯公司の「海誓」は、画家但杜字が近代的な殷明珠で西洋式生活、服装、感情の自由恋愛を措いた。殷は愛情映画最初の女優となった。
 1922年3月、張石川、鄭正秋、周剣雲たちは中国人の映画会社・明星影片公司を創立、外国人を使ってチャップリンを模した喜劇「滑稽大王游華記」を撮った。
 張石川は1923年に初の女優となる王漢倫と鄭正秋の息子小秋とで「孤児救祖記」を撮って大入りとなり明星の土台を作った。


商業映画化が進行
 1923-25年にかけて全国で175の映画会社が設立された。そのうち聯華、長城、神州、民新、大中華、天一、上海など141社は上海にあった。5年間で144本の映画が作られ、試行錯誤の時代が続いた。外国映画のまね、封建的な状況描写、人道主義的な傾向、愛情、恋愛、婚姻の自由の追及、などが試みられた。映画の商業化が進み競争も激化した。

古装映画と武侠映画
 1927-28年には古装(時代劇)映画ブームが起こり、中には明星影片のように武侠神怪映画といって迷信の影響の強い荒唐無稽の映画なども多く作られ、社会問題にもなった。
 明星はこれによって多額の赤字を埋めた。迷信の影響が強く、青少年が家出し出家といった社会問題になり、検閲によって上映禁止になる。武侠神怪映画は各社に広がって1931年まで240本、1929年だけで85本も粗製濫造された。


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「中国百科攻略ノート」 言語 「中国語とは何か」

中国語とは何か

中国語の持つ特徴
中国語とは55の少数民族を抱える多重民族国家の中で、もっとも大きな集団である漢族の話す言葉と定義することができる。
 中国語とチベット語は、同系統の言語で、シナ・チベット(Sino-Tibetan)と呼ばれる語群に属する。


  シナ・チベット語族は中国語とチベット語を話す語族に分岐する。
  •   シナ語群(Sinitic) ・・・ シナ語系(中国語はこの語系に属する)と カム・タイ語系に分岐
  •   チベット・ビルマ語群(Tibeto-Burman)に分かれる(派生する)。
  そして中国語とは、狭義には、後述するように中華人民共和国が定めた民族共通語のことをいう。(簡体字という他らしく定めた略字体を用いる。)

言語類型論から見た中国語
 言語類型論からいうと
中国語は典型的な孤立語であり、文中において各語が孤立している。

  • 日本語のテニヲハのような膠着成分である助詞も乏しいし、
  • 語自体に品詞を表す標識も存在しない。
  • 中国語の大きな特徴として声調言語(252頁参照)であることも重要である。
一方、述語Vと目的語Oの位置関係から見ると大きくvo型とov型の2つに分類される。
  • 英語はvo言語の特徴をかなり強〈持つ言語であり、
  • 日本語は典型的なov言語である。
  しかし、中国語はvo型ではあるが、その他から考え中国語は両者の中間的な性格を示す。 
    言語類型地理論から見た中国語
     世界の言語を広〈眺めてみると、同系統の言語であるか否かとともに、地理的に近い位置にあるか否かが言語の性格を決めるという指摘がある。
    少数民族の言語現在の中国には55の少数民族がいるとされる。

    • 少数民族とはいえチワン族のように1700万もの人がいるもの、
    • 回族のように言語・形質ともに漢族に溶け込んでいるものもある。
    • 明らかにシナ・チベット語族に属さないワイグル語を話すウイグル族
    • 朝鮮語を話す朝鮮族、モンゴル語を話すモンゴル族なども含まれる。

    • 中国は多重民族国家なのである。この地域には系統の定かでない言語もなお存在し、今後の調査研究によって見方を変えなければならない可能性もある。しかし、漢族がもっとも大きな集団であることは間違いのないことである。中国語とは、漢族の話す言葉と定義することができる。中国語で“汉语"と言われる所以である。


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    「中国百科攻略ノート」 文学 「変文、元雑劇と明清の戯曲」 

    中国百科検定攻略への道 第4部 文化・芸術・風俗習慣 10 文学

    変文、元雑劇と明清の戯曲 を追加しました。
    中国古典文学は、「詩」と「文」(文語文)に分けられる。 「詩」と「文」
    • 「詩は『詩経』の四言詩から、漢代の歌話「楽府」の五言詩、七言詩が生まれ、唐代を迎える。宋代には詩余とも言う「詞」(楽曲に後から歌詞をつけたもの)が栄えた。
    • 「文」は、漢代宮廷文学の「辞賦」から発展して四文字、六文字で韻も踏む対句形式の「骈文」が栄えたが、唐代の韓愈や柳宗元は形式的な「骈文」を退け、自然な文体である「古文」を追求した。
    小説では、
    南北朝時代には奇怪な事を記す『捜神記』などの「志怪」小説、唐代には「伝奇」小説や『李娃伝』などの才子佳人小説が栄えた。

    「文」に対して、
    民衆の文芸には口語体に近い「白話」がある。

    • この系統には唐代の民衆むけの仏教布教の語り物「変文」(20世紀に敦煙で発見)がある。
    • 宋代以降、都市が発達して演劇が栄えた。
    • 元代から明代にかけて完成されたという『西遊記』、
    • 明代の『牡丹亭還魂記』、
    • 清代の『桃花扇』が有名である。
    白話の芸能は、明代の「四大奇書」、清代の『紅楼夢』『儒林外史』などの白話小説に結実する。

    文言より低い「俗」とされた白話は、20世紀西洋文学と出会い新しい文体に練り上げられた。こうして生まれた新い、口語の文学が、中華人民共和国の共通話である


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    「中国百科攻略ノート」 言語 「漢字」についてアップしました

    中国百科検定攻略への道 第4部 文化・芸術・風俗習慣 9 言語編

    第4部第9章第10節 漢字 を追加しました。

    本教科書では、以下の3つの側面から漢字を説明している。

    • 漢字の構造
      世界に類を見ない表記法である漢字の最大の特徴は、新しい事態を表す文字の創出システムをそれ自体が持つ点である。つまり、漢字は意味や音の構成要素を組み合わせ、新しい文字を創造するシステムを内蔵している。しかもその構成要素を次々継承させていく機能を持っているということである。
    • 表語文字
       漢字は表意文字といわれるが、そればかりではなく、一字一字が一つ一つのことば(単語)をあらわしている。これを「表語文字」とよぶ。従って漢字を「表意文字」と言う人があるがそれは不適当である。漢字は「意」のみをあらわしているのではなく、「語」をあらわしている。
    • 漢字のリンク作用
       漢字が異なる地域や、民族その他もろもろの概念をリンクするのである。広大な地域や民族を包含する中国のもつ一体感に漢字が果たした役割は大きい。これは漢字が表音文字でないことと無関係ではない。文法、語彙と比べて発音の変化は急激で体系的に起こる。ある地域の言語音の変化が文字に反映するなら、音の変化は言語の変化にそのままつながることになる。
       もし言語に変化が起これば、そこに一体感は消失してしまう。
    しかし、これだけでは何か分かったようで分からない感じで、「腑に落ちた感じ」がしない。そこでもう少し漢字の持つ特徴や漢字はいかなるものかなどを加えて頭の整理をしたい。
    •  白川静氏は「字統」(平凡社)の中で、漢字について以下のように述べている。少し長いが下記に引用する。

    漢字の構造は、その文字体系の成立した時代、今から三千数百年以前の、当時の時の生活と思惟のしかたを、そのままに反映している。あるいはまた、それより以前の、文字がまだなかったいわゆる無文字時代の生活と思惟の仕方が、その時点において文字に集約され、その一貫した形象化の原則に従って、体系的に表現されている。漢字の歴史は、その無文字時代の意識にまで、遡ることができるものといえよう。文字の発明が、人類の文明への最初のステップであったとするならば、漢字は文明以前の原始文化を文明への最初の段階において形象化し、文字としての体系を与えたものということができる。そして歴史時代に入るとともに、文字はその文化の最も重要な担持者であった。文字はつねに過去の文化の継承者であり、またそれを通じて、新しい創造への源泉であった。その機能は、現在においても、すこしも変ることはない。

    • また、藤堂明保氏は「漢字源」の中で、漢字について以下のように述べている。これも少し長いが引用する。
    中国および中国周辺の諸国に伝えられた「漢語」を書きあらわすため、紀元前一三世紀に出現して今日まで用いられている文字が、漢字である。 漢字は、意味をもつ言語(単語または、単語素 ) をあらわした文字であるから、表語文字Word Characterと呼ばれ、一般には表意文字であるといわれる。そして日本の仮名や、ローマ字のような単音・音素だけをあらわす文字と違い、官kuan、良 liangのように、意味をもつ音節全体を一字であらわしている。また、エジプトの象形文字は、フェニキアからギリシアへと伝わる間に、もとの意味を離れて単なる表音文字に転化したが、漢語はその発音と意味を少しずつ変化させたものの、漢字自体は3000年の歴史を生き抜いて、今日まで伝わったため、その本質をいまだに保存している。


    • さらに、落合淳思氏は、その著書「漢字の成り立ち」(筑摩書房)の中で、以下のように述べている。漢字源の中の記述とほぼ同じであるが、敢えてこれも同様に参照する。
    漢字もそうした発明品のひとつである。しかも、古代文明の文字としては唯一、現在も使われているという特徴がある。 漢字よりも古い文字として、メソポタミア文明の楔形文字や古代エジプトのヒエログリフ、あるいはインダス文明の印章文字が知られているが、いずれも今では一般に使用されていない。ヒエログリフについては、一部が形部を変化させてアルファベットになったものの、発音のみを表す文字として使われたため、個々の文字が持っていた意味は失われてしまった。
    これで、色々の文字体系の中で、漢字の持つ位置、意義と漢字とはそもそも何ぞやという質問には大づかみながら答えられていると思う。



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    2015年9月2日水曜日

    「中国百科攻略ノート」 文化・芸術編文学 「古典文学の概括」

    中国百科検定攻略への道 第4部 文化・芸術・風俗習慣 10 文学

    中国古典文学 を追加しました。
    中国古典文学は、「詩」と「文」(文語文)に分けられる。 「詩」と「文」
    • 「詩は『詩経』の四言詩から、漢代の歌話「楽府」の五言詩、七言詩が生まれ、唐代を迎える。宋代には詩余とも言う「詞」(楽曲に後から歌詞をつけたもの)が栄えた。
    • 「文」は、漢代宮廷文学の「辞賦」から発展して四文字、六文字で韻も踏む対句形式の「骈文」が栄えたが、唐代の韓愈や柳宗元は形式的な「骈文」を退け、自然な文体である「古文」を追求した。
    小説では、
    南北朝時代には奇怪な事を記す『捜神記』などの「志怪」小説、唐代には「伝奇」小説や『李娃伝』などの才子佳人小説が栄えた。

    「文」に対して、
    民衆の文芸には口語体に近い「白話」がある。

    • この系統には唐代の民衆むけの仏教布教の語り物「変文」(20世紀に敦煙で発見)がある。
    • 宋代以降、都市が発達して演劇が栄えた。
    • 元代から明代にかけて完成されたという『西遊記』、
    • 明代の『牡丹亭還魂記』、
    • 清代の『桃花扇』が有名である。
    白話の芸能は、明代の「四大奇書」、清代の『紅楼夢』『儒林外史』などの白話小説に結実する。

    文言より低い「俗」とされた白話は、20世紀西洋文学と出会い新しい文体に練り上げられた。こうして生まれた新い、口語の文学が、中華人民共和国の共通話である


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    2015年8月4日火曜日

    「中国百科攻略ノート」  言語 「地域性」とステレオタイプな話

    中国百科検定攻略への道 第4部 文化・芸術・風俗習慣 9 言語編

    地域性 を追加しました。
     日本では東日本と西日本と二分されることが多いが、中国では南中国と北中匡に二分される。
     中国語の「東西」は「東奔西走」のように具体的な方位を表さないことがあるのに対して、「南北」は具体的な方向を指す。

     この分岐を成す最大の要因は秦嶺淮河線にあるというのが通説である。左の図はウィキペディアから転載したものであるが、淮河は黄河と揚子江の間を東西に走り、一方秦嶺山脈は中国中部を東西に走る山脈で東はちょうど淮河に連なる。この秦嶺と淮河を結ぶ線で気候が二分され北は冬季には河は凍結し、また温帯と亜熱帯を分ける地理分界線でもある。一月の気温の0度等温線もこの秦嶺淮河線を通る。また、この線は穀物の分界線でもあり、北は麦作南は稲作が中心である。このことは中国のステレオタイプの話の際にはよく話題に上る。 「南船北馬」は、川や運河の多い南中国では移動手段として船が、北中国では馬が用いられたことを言っている。一般的に言って南中国は柔らかなイメージで北中国は硬いイメージで捉えられる。これは南方方言と北方方言のイメージと一致している。 普通話と呼ばれる標準語は北方語を基本としたものであるが、南方的な要素も混入しており、中国語話者の多くは、それを即時に聞き分ける。 たとえば、「とても」という意味で‘‘蛮”を用いるのは南方的であり、“去过没有?”に対して“有没有去过?”のように“有没有”を反復させる疑問文は台湾に由来するといった語感は、なお中国語母語話者にはあるようである。


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    2015年7月26日日曜日

    「中国百科攻略ノート」 言語 「方言と標準語」

    中国百科検定攻略への道 第4部 文化・芸術・風俗習慣 9 言語編

    方言と標準語 を追加しました。
    まずは標準語ありき。そのうえで方言や如何にとなる。
    現代中国語の標準語(普通話)は以下のように規定されている。
    (1)北京語の発音を標準音とする。
    (2)北方方言を基礎方言とする。
    (3)1930年代以降の口語による典型的な作品を文法の規範とする。
    この標準語のことを台湾や香港では国語、東南アジアでは華語と呼ぶことが多いが、英語では、MandarinChinese(官話)と言われる。
    標準語が上記のように定義されたことを踏まえたうえで、方言についていうと、中国語ではおおきな分類として八つに分類できる。
    中国語には、多くの方言があり、相互にコミュニケーションができないことが多い。にもかかわらず、それなりの意思疎通ができるのは、とりもなおさず漢字という言語体系によることが大きい。中国でテレビを見ればわかるが、地方都市でテレビを見ると中国語のセリフがスクリーンで話されていても、スクリーンにはスーパーが表示されていることが多い。最初は不思議に思い、中国語を喋っているのに、何で漢字のスーパーが表示されるのだと聞いたところ、中国では話し言葉はローカルでないとなかなか通じない。しかし漢字ならば、相互の意思疎通は可能だということであった。改めて中国の大きさと文字のもつ威力に感心させられたものだ。方言はふつう以下のような8大方言に分けられる。
    (1)北方方言:中国の北方や南方の一部など広い地域で話される。
    (2)呉方言:上海・蘇州一帯で話される。
    (3)湘方言:湖南省一帯で話される。
    (4)赣方言:江西省・湖北省の一部で話される。
    (5)客家方言:中国南部や台湾に広く散らばっている客家と呼ばれる人たちが話している言葉。
    (6)闽北方言:福建省北部や台湾の一部で使われている。
    (7)闽南方言:福建省や台湾などで話される。
    (8)広東方言:広東省や香港などで用いられている。
    闽北、闽南と併せて闽語とし7大方言とする見方もある。
    中国は北方と南方と分け、中国語をごく大まかに北方語、南方語と二分することも少なくない。“南腔北調”という言葉は、なまりが強い南北各地の方言が飛び交う様を言ったものである。北方語は硬く、南方語は柔らかく響くとされるが、南方語の1つである広東方言は、普通に話していても喧嘩をしているように聞こえるなどと言われることもある。


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